そして伝説へ…
アニメ『ガールズ&パンツァー』 第4話「隊長、がんばります!」の感想です。

この4話でガルパンにハマった人も多いでしょう。もはや金字塔と言っても過言ではない、この回。
まずは聖グロリアーナ女学院戦、開始です。

ここで1話冒頭とつながるわけですが、カット割りやセリフが若干異なりますね。みほと優花里、二人だけの偵察デート。本当に楽しそう。

Ⅳ号が囮となって敵を引き付けるわけですが、その間、崖の上で待つ大洗女子。暇つぶしの仕方も、それぞれです。
1年生のウサギさんチームのトランプに描かれているへんな兵器は、パンジャンドラムというもの。爆雷に車輪を付け、敵地に突っ込ませようと目論んで作られたものの、まっすぐ進まないというトホホなイギリスの珍兵器です。マニアックなネタをチョコチョコ入れてきますね。
パンジャンドラム

作戦通り、キルゾーンに聖グロリアーナ女学院のチャーチル歩兵戦車×1、マチルダII歩兵戦車×4をおびき寄せたあんこうチーム。
しかし、聖グロのダージリンは「私たちに(中略)通用しないわ」と涼しい顔。どこから湧いてくるのでしょうか、その自信は。

しかしダージリンの言うとおり、全く弾が当たらない大洗女子。
「撃て撃てー!」桃ちゃんの怒号も虚しく、だんだん敵は近づいてきます。

ここで辛いのはカバさんチームのIII号突撃砲ですね。崖下を狙うにも砲塔が旋回しないため、角度がキツイし、相手が近づいてきたときも「うんしょうんしょ」と車体ごと旋回する始末。操縦士のおりょうさんも大変だ。

崖を登って接近してきた聖グロ。
「もぉいや!」「ありえな~い!」反撃にビビって、ウサギさんチームは車輌から飛び出し、逃げてしまいました。

「ウサギさんチームは仕方ないなあ」と思いましたが、宮崎駿の雑想ノートを読むと、こんなことが書いてあり、考えを改めました。

よく弾の当たった衝撃で乗員がパニックを起こして、貫通してないのに平気で逃げちゃうっていう話があるでしょう?やっぱりすごいショックがあるんでしょうね。(p108より)

本物の兵士でさえこういうことがあるなら、ウサギさんチームが逃げてもしょうがない、というか自然なことなのかもしれませんね。

生徒会チームの38(t)も履帯がはずれ、脱落。大洗女子、絶対絶命!
しかし、あんこうチームはあきらめていません。皆の期待を一身に受け、みほの出した決断は…。
「もっとコソコソ作戦を開始します!」

市街地に戦場を移し、地の利を活かして戦うつもりの大洗女子。
八九式も遅れまいと頑張って走ります。

のぼりを店のものに見立て、待ち伏せ攻撃を仕掛けるカバさんチーム。
立体駐車場で相手を騙し、背後からアタックをかますアヒルさんチーム。
見て、大洗女子があんな戦い方してる…。

まさかの反撃に、ダージリンも紅茶を一滴どころか全部こぼしてしまいました。
ガルパン 4話 ダージリン ショック

「ハッハッハッハッハッハッ」
してやったりのカバさんチーム。カエサル・エルヴィンも高笑い。
ところがのぼりをまた戦車につけてしまったせいで、相手に居所がバレてしまい、塀の向こうから撃たれてTHE END。

カバさんチームって、バカだからカバさんなのかな?マークはお尻向けてるしね。

一方、敵を撃破したかと思ったアヒルさんチーム。
ところが、あくまで歩兵支援用の八九式、戦車に弾を当てても貫通しないことが、ここで発覚。
身動き取れず、返り討ちに会うのでした。やられ姿も可愛いな。

しかしまあ、マチルダと並ぶと分かりますが、八九式のリベットの多いこと。見てるだけで手がつりそうになってきます。

ガルパン 4話 近藤妙子 ?
このシーンは近藤妙子ちゃんの、何が起こったのか分かっていない表情が良いですね。少ない出番の割に人気があるのも、頷けます。

さて、残りはⅣ号1台のみ。そのⅣ号も工事現場で行き手を塞がれ、追い詰められてしまいます。工事看板に、みほの集めている「ボコられグマ」が。結末を暗示しているかのよう。

ところが、ここで生徒会チームの38t「参上~!」
ところがところがポンコツ砲手・桃ちゃんが零距離で目標を外し、一斉に撃たれてしまいました。

その隙をついて離脱するⅣ号。ここからのⅣ号は凄かった。地の利を活かし、次々にマチルダを撃破!あとはボスのチャーチルのみ。

フェイントを使って相手の右側部を狙い打つⅣ号。
装甲が厚くても、1度当てた箇所をもう一度狙えば…。わずかな勝機に賭け、いざ一騎打ち!
さながら騎士vs侍といった感じで、シリーズ通して最も熱いシーンでした。

勝敗は僅かに及ばなかった大洗女子の負け。
そのアナウンスを木の上で聞くウサギさんチームの心境やいかに…。

負けて呆然とするあんこうチーム。でも優花里だけは充実した顔。
ダージリンも好敵手の顔を見にやってきました。名前を聞かれ、口ごもるみほと、驚くダージリン。
「もしかして西住流の?随分、まほさんとは違うのね」
ここで姉・まほの存在を匂わす発言が。

負けた罰として、あんこう踊りを踊るあんこうチーム&生徒会。
会長一人だけノリノリ。いや太鼓を叩く左衛門佐とおりょうもかな?

さて、試合も終わって自由時間。
実は4話の見所はここからだった!なんちゅう濃い回だ。

街で偶然母と出会った華。戦車道をやっていることがバレ、お母様は気絶してしまった。そんなことで…。

ここで緊迫の、母と華の対峙シーン。
「活けても活けても何かが足りない気がするんです」
おっとりとした華さんの中に、こんな熱い向上心があったなんて。

「私はもっと力強い花が活けたいんです!」
ふすまの向こうで聞いているみほの、ハッした表情。自分の気持ちを外に出せず、抱え込んでしまった自分と、明確に意志を告げる華。その違いに気づいたような顔です。

また気を失いそうになりながら、こらえるお母様。ここの演技が凄い。
さっきギャグっぽく気絶したことも効いてますね。

少し離れたところに控えている新三郎を、低いカメラ位置で捉える構図も、母の落胆した気持ちを表しているようで引き込まれます。

「わたくし、戦車道はやめません」
キリッとした華の態度に、泣いていた母も姿勢をただし、向き合います。ここからは母ではなく、道を極めるものとして、華に勘当を言い放ちました。勘当してあげたと言うべきかもしれません。

口を挟もうとする新三郎に「お黙り!」と一括する母。この場面のために、男キャラ・新三郎は出てきたのかもしれませんね。女は強し。

ガルパン 4話 華とみほ 対峙
部屋を出てきた華の迫力に怯える沙織と優花里。
しかし、みほだけは華と向き合います。

新三郎「お嬢!」
華「笑いなさい、新三郎。これは新しい門出なんだから」

自分と同じ境遇にいる華の姿に励まされるみほ。「私も、頑張る」
泣いているのは男だけ…。

『ガールズ&パンツァー』は、他の人たちにも戦う理由があることを知り、変わっていくみほの成長物語です。特にあんこうチームのみほ以外のメンバーは、みほの欠落した部分をカリカチュアした性質を持っています。
母との対立、肉親との離別、友人・恋人の欠落。それぞれの悲しみと向き合う他者の姿を見て、みほも前へ進んでいく。
『ガールズ&パンツァー』の魅力は、そうした内面の深さにあるのでしょう。このアニメは生きる縁(よすが)に成りうる力を持っていると思うのです。

さて、学園艦に戻ったみほたちを待っていたのは、ウサギさんチーム。逃げ出してしまったことを詫びる1年生たち。
木の上から戦況を見守っていた彼女たちが、あれからどんなことを話し合い、みほたちの帰りを待っていたのか想像するだけでも、胸が熱くなってきます。

戦いを称してダージリンから貰ったティーカップ。これに励まされ、公式戦は頑張らなくちゃ…。と会長はいったものの、全国大会一回戦の相手は強豪・サンダース大学付属高校。
最後のシャーマン大行進を見た限りじゃ、勝ち目なし!どうするの?

ガールズ&パンツァー 第3話 「試合、やります!」感想
ガールズ&パンツァー 第2話 「戦車、乗ります!」 感想
ガールズ&パンツァー 第1話「戦車道、始めます!」 感想